こんにちは、シルバー動物病院院長の西森です。
プレオープン期間中、多くの飼い主様から「 病院の名前の由来 」についてご質問いただく機会がありましたので、この場を借りて少しお話させていただきます。
「 シルバー動物病院 」の “ シルバー ” には、2つの意味を込めています。
ひとつは “ シルバー世代 ” と呼ばれる人の高齢期を象徴する「 シルバー 」 。
もうひとつは、古くから“魔除け”の意味を持つ金属「 銀 ( Silver ) 」です。
私たち人は、おおよそ60歳を過ぎた頃からがんなどの病気の罹患率が高まると言われています。
犬や猫も同様に、10歳前後が人でいう60歳に相当するとされており、病気が見つかりやすくなる時期です。
高知市内にも多くの動物病院がありますが、病気の早期発見から的確な診断、そして専門的な治療まで一貫して行える体制がまだ十分に整っていないと感じることがあります。
ワクチン接種やフィラリア予防などの「 予防医療 」は多くの病院で受けられますが、「 病気の治療 」に関しては課題が残っているのが現状です。
私自身、学生時代に飼っていた愛犬を8歳という若さで病気により亡くした経験があります。
その際、かかりつけの動物病院では「 ここでは詳しい検査ができないので、県外の病院へ行かれてはどうでしょうか 」と言われ、片道何時間もかけて治療を受けに行った記憶があります。
それから約20年が経ちましたが、今もなお高知の獣医療は当時と大きく変わっていないように感じています。
実際に、「 他の病院では検査や治療が難しいと言われた 」と、当院を訪ねて来られる患者様にも多く出会ってきました。
高齢の犬や猫 – – いわゆる “ シルバー世代の動物たち ” が、たとえ病気になったとしても、必要な医療を高知県内で受けられるように。
そして、重い病気や専門的な知識が必要な病気であっても、地元で安心して治療ができるように。
そんな体制を整えたいという想いと、そもそも病気にかからず穏やかな一生を送れるようにという願いを込めて、“ 魔除け ” の意味も込めた「 シルバー動物病院 」という名前にさせていただきました。
このような想いを胸に、私たちはシルバー動物病院を開院します。
地域の皆様と、かけがえのないご家族である動物たちが少しでも長く健やかに過ごせるよう、丁寧な診療と確かな知識・技術でお応えしていきたいと思います。